会長就任のご挨拶 このたび、2022年4月より本協会第9期の会長の職をつとめせていただくことになりました新納(にいろ)卓也と申します。 これまで協会の会長をつとめられた大橋健三郎先生、田中久男先生、藤平育子先生、平石貴樹先生、そして前任の花岡秀先生と、仰ぎ見るばかりの先生方のあとを継いでこのような重責を担うこととなり、お引き受けしたものの、力不足ゆえに皆さまの足を引っ張るばかりの会長となってしまうのでないかと、早くも気おくれを感じ始めております(「過去の重圧にあえぐ」というのはいかにもフォークナー的でありますが)。ただ一方で、このたびの会長交代にあたり、副会長の中良子先生、事務局の小林久美子さん、中野学而さんが第9期も残ってくださることになりました。こうした方々のサポートと、評議員や各委員の皆さま、そして会員の皆さまのご協力によって、なんとか学会運営を進めていければと願っているところです。 さて、皆さまご存じのように、当協会は創立20周年を迎えたことを契機とし、研究対象をフォークナー中心からフォークナーを含む南部文学に広げて大会を開催してまいりました。第21回は「ケイト・ショパンと南部」、第22回は「アメリカ文学とミシシッピ川」、第23回は「プワ・ホワイトの南部文学」、第24回は「作家とその妻/夫」、そして2022年9月の第25回大会では、本ニューズレターで案内させていただいていますように、「Trail of Tears の南部文学」というタイトルのもとでシンポジウムを開催致します。引き続き第9期においても、新たな試みとして導入した9月独自開催と合わせ、多様なパネリストや聴衆の皆さまの一層のご参加を期待しつつ、本協会ならではの刺激的な研究活動を続けていければと考えている次第です。 その肝心の大会についてですが、過去2年にわたり学会活動が大きく制限された新型コロナウィルスについては先を見通せない状況が今も続いております。大会開催は本協会の活動の中心ではありますが、開催形式については会員の皆さまの安心安全を第一に考え、慎重に検討してゆく所存です。 これからの3年間、どうぞよろしくお願い致します。 2021年12月25日 日本ウィリアム・フォークナー協会 次期会長 新納卓也 |
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